周周・日本の不動産LINEで相談する
← ホームに戻る

ホーム › 暮らし・住まいガイド

暮らし・住まいガイド

日本の不動産購入は価格交渉できる?買付申込書と交渉のコツを徹底解説

執筆者:周周2024-06-18
f シェアThreadsでシェア𝕏 でポスト🔗 リンクをコピー

日本の不動産購入では、もちろん価格交渉は可能です。ただし、どの物件でも見境なく数百万円単位で値引きを求めればよいというわけではありません。人気物件は満額でも競争になることがある一方で、掲載期間が長い物件や、売主側の事情によって実際に交渉の余地がある物件もあります。まず結論からお伝えすると、重要なのは値引きする度胸があるかどうかではなく、根拠があるかどうかです。この記事では、日本の価格交渉の文化と買付の流れについて詳しく解説します。

一、日本の不動産購入は価格交渉できるのか。できます。よく耳にする「値下げ」「価格交渉」は、実際には買付申込書(購入申込書)を通じてご自身の条件を提示し、その後仲介会社が売主と交渉するという形で行われます。「日本はすべて定価で交渉できない」というわけではありませんが、「言えばすぐに値引きしてもらえる」というものでもありません。

二、買付申込書とは何か。購入の意向、希望価格、手付金、ローンの条件、希望する引き渡し時期、付帯条件などを記載する書類です。これは交渉の出発点であり、あなたの購入意思と優先順位を示すものです。正式な権利義務は、その後締結する売買契約書によって定まります。

三、申込価格=成約価格ではありません。提示した価格は、売主に受け入れられる場合もあれば、断られる場合、逆に売主から別の金額を提案される場合もあります。同時に複数の購入希望者がいる場合、売主は価格だけでなく条件や確実性も総合的に比較しますので、必ずしも最も高い価格を提示した人が選ばれるとは限りません。

四、交渉しやすい物件、ほとんど余地がない物件。

✅ 交渉の余地がある傾向

・掲載期間が長く、問い合わせが少ない
・空き家(売主がすでに退去済み)
・売主が早期売却を希望している
・修繕が必要な物件
・相場より明らかに高い価格設定
・決算期に近い時期
・取引条件がシンプル

⚠️ ほとんど余地がない傾向

・売り出されたばかりの新築物件
・人気エリア
・希少な間取り・階数
・すでに複数の買付が入っている
・直近ですでに値下げ済み
・売主に全く急ぎの事情がない

五、満額での買付のメリット。希望価格どおりの金額で申し込む(満額)場合、複数の希望者がいる際には優先順位が上がりやすく、契約の確実性も高くなります。さらに売主の希望する引き渡し時期に合わせられれば、選ばれやすくなります。人気物件を希望する場合、無理に値引きを狙うとかえって競争から外れてしまうこともあります。

六、現金での購入は必ず有利になるのか。現金購入はローン審査の不確実性がなく、引き渡しも早いというメリットがあり、確かにプラスに働きます。ただし価格の重要性がなくなるわけではなく、現金だからといって大幅な値引きが認められるとは限りません。売主が求めているのは「安全かつ有利に売却すること」であり、無条件に現金購入者に最安値を提示するわけではありません。

七、ローン条件の影響。事前審査を済ませているかどうか、融資特約(ローンが通らなかった場合に契約解除できる特約)の有無、自己資金の割合などは、売主からの信頼度に影響します。事前審査が通っていて自己資金も十分であれば、売主は「契約が流れるリスクが低い」と判断します。

八、引き渡し時期の影響。売主側には住み替え、税務上の年度、既存の賃貸借契約、空き家管理などの事情がある場合があります。引き渡し時期にどれだけ柔軟に対応できるかは、時には数十万円の値引きよりも売主の心を動かすことがあります。

九、手付金の影響。手付金は成約価格の5~10%程度が一般的で、売主に安心感を与えるとともに、後日契約を解除する場合のコストにも関わります。手付金が低すぎると、購入の誠意が不足していると受け取られることがあります。

十、仲介手数料は交渉できるのか。

📌 仲介手数料には法定上限があります

宅地建物取引業法により、成約価格のうち400万円を超える部分については、仲介手数料の上限は「成約価格×3%+6万円」(別途消費税)となります。値引きできるかどうかは各仲介会社によりますが、割引額だけに注目するのではなく、サービスの質、調査の丁寧さ、しっかりチェックしてもらえるかどうかのほうが、仲介手数料の多少の節約より重要であることが多いです。
出典:日本国土交通省、宅地建物取引業法

十一、根拠のある価格交渉とは。周辺の成約相場、必要な修繕・リフォーム費用、実際の不具合、空き家期間、売主の背景などを根拠として、妥当な価格とその理由を提示します。こうした「根拠のある」交渉は売主にも受け入れられやすく、仲介会社も交渉を切り出しやすくなります。

十二、根拠のない値引き要求のリスク。根拠なく大幅な値引きを求めると、売主に直接断られる、その物件を逃す、売主が今後の交渉に応じてくれなくなる、さらには仲介会社からの信頼も失うといった結果になりがちです。少しの金額を節約しようとして良い物件を逃すのは、割に合わないことが多いのです。

十三、よくある三つのケース。

ケースおすすめの対応
人気物件満額や条件面での優遇で優先順位を確保。無理な値引きは競争から外れやすい
長期間成約に至っていない物件周辺相場を根拠に妥当な価格を提示。交渉の余地は比較的あります
大規模な修繕が必要な物件修繕・リフォーム費用を根拠に価格交渉を行う

補足:「指値」とは何か。希望価格より低い金額で申し込むことを日本語で「指値」といい、希望価格どおりの金額で申し込むことを「満額」といいます。複数の購入希望者が競合する場合、売主は優先順位(一番手、二番手)をつけます。通常は満額での申し込みや条件の良い申込者が優先されます。指値を希望する場合は、相場や物件の状態を理由として示せると、成功率が高まります。

補足:仲介手数料上限の詳細な計算方法。宅地建物取引業法により、仲介手数料の上限は段階的に定められています。成約価格200万円以下の部分は5%、200万円超400万円以下の部分は4%、400万円を超える部分は3%です(それぞれ別途消費税がかかります)。一般的に成約価格が400万円を超える場合、業界でよく使われる簡易計算式は「成約価格×3%+6万円+消費税」です。これはあくまで上限であり、固定額ではありません。

補足:価格交渉は必ず「仲介会社を通して」行い、売主に直接価格を提示しないこと。価格や条件の交渉は仲介会社を介して行うべきであり、個人的に売主と直接交渉すると誤解やトラブルの原因になりやすくなります。内見時にその場で気に入らない点があっても、退出後に仲介会社と相談することをおすすめします。売主の前で物件を強く批判するのは避けましょう。

補足:複数の購入希望者が競合する場合、選ばれる可能性を高めるには。価格以外にも、事前審査が完了していること、自己資金が十分にあること、売主の希望する引き渡し時期に対応できること、手付金の準備ができていること、付帯条件がシンプルであることなどがプラス材料になります。時には簡潔で誠意のこもった購入理由を添えることで、売主に好印象を与えることもあります。売主が求めているのは「安心して確実に成約できること」です。

補足:少しの金額を節約するために、良い物件を逃さないようにしましょう。立地、状態、価格のすべてが条件に合う良い物件に出会った場合、「50万円多く値引きしようとして他の人に取られる」よりも、「満額でも確実に手に入れる」ほうが結果的に良い選択になることがあります。値引きすべきかどうか、いくら値引きすべきかは、その物件がご自身にとってどれだけの価値があるかに立ち返って考えるべきであり、値引きのための値引きにならないようにしましょう。

補足:事前に自分の「上限価格」と「妥協ライン」を明確にしておきましょう。価格を提示する前に、「最も希望する価格」と「これを超えたら諦める価格」を決めておきましょう。この二つの基準を持っておくことで、交渉の場の雰囲気に流されにくくなります。欲しさのあまり価格をつり上げてしまうことも、意地になって良い物件を逃してしまうことも防げます。

補足:「感覚」より「相場」のほうが説得力があります。「なんとなく高い気がする」というのは、価格交渉の良い理由にはなりません。仲介会社に依頼して、同じマンション・同程度の築年数・同程度の広さの物件の直近の成約事例を集めてもらい、数字で示すことで、売主や仲介会社にも納得してもらいやすくなりますし、ご自身もその価格が妥当かどうかを判断しやすくなります。

補足:物件の状態や付帯条件も交渉材料になります。総額の値引きだけでなく、売主に事前の修繕を依頼する、一部の設備を残してもらう、引き渡し時期を調整するといった形での交渉も、双方にとって受け入れやすい場合があります。価格交渉は「価格」という一つの側面だけではなく、条件を組み合わせることで成約しやすくなることも多いのです。

補足:価格交渉には「時間的コスト」も考慮しましょう。ゆっくりと価格交渉をしている間に、他の人が満額で契約してしまうこともあります。良い物件で競争が起きている場合は、スピードと確実性が多少の値引きよりも重要になることが多いです。一方、平凡な物件で問い合わせが少ない場合は、余裕を持って交渉できます。まず状況を見極めてから、交渉するかどうか、どう交渉するかを決めましょう。

📝 ポイントまとめ

・日本の不動産購入は交渉可能ですが、すべての物件で値引きできるわけではありません
・買付申込書を通じて価格を提示し、申込価格は成約価格と必ずしも一致しません
・交渉できるかどうかは物件の人気度、売主の事情、物件の状態によります
・根拠のある交渉のほうが無闇な値引きより効果的で、条件やタイミングが値引き幅より重要なことが多いです
・仲介手数料には法定上限がありますが、割引額だけにこだわらないようにしましょう

この記事はこんな方におすすめです:
・日本での不動産購入が初めてで、価格交渉ができるか分からない方
・無理な値引きで売主の心証を悪くすることも、損をすることも避けたい方
・気に入った物件に交渉の余地があるか知りたい方
・買付から成約までの流れを理解したい方

この記事を読んだ後、次にできること:
・気に入った物件が見つかったら、まず仲介会社に周辺の成約相場を調べてもらう
・ご自身のローン事前審査の状況と自己資金を確認する
・対応可能な引き渡し時期と手付金の準備状況を整理する
・物件資料をシュウにお送りいただければ、交渉の余地があるか判断いたします

気に入った物件があるものの、交渉できるか、いくら提示すべきか分からない方は、物件資料をシュウまでお送りください。相場や売主の状況を確認し、一緒に提示価格を検討いたします。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法律、税務、金融、投資に関する助言を構成するものではありません。実際の条件や交渉結果は、個別の案件および関連の専門家による最新の説明をご確認ください。

動画
この記事はお役に立ちましたか?ご質問はお気軽にどうぞ
気になる物件があれば、そのまま周周までお送りください。
LINEで相談する

関連記事

→ 日本の経営管理ビザ、どう取得する?2025年の大改正で資本金要件が3,000万円に引き上げ→ 日本で働くなら、賃貸を続けるべき?それともマイホームを購入すべき?→ 日本のお風呂の「浴室暖房乾燥機」とは?機能・電気代・使い方を徹底解説

← 周周のほかの記事を見る