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永住権がなくても日本で住宅ローンは組める?外国人の住宅ローン審査条件まとめ

執筆者:周周2024-04-16
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まず一番知りたい答えからお伝えします。永住権がないからといって、必ずしも日本で住宅ローンが組めないわけではありません。実際に「有効な在留資格を持ち、安定した収入がある」外国籍の方を対象に融資を行う銀行は存在します。ただし正直にお伝えすると、審査に通るかどうか、借入可能額や金利がどうなるかは、あくまで各金融機関の個別審査次第であり、永住権がないことが「必ず借りられる」ことを意味するわけでもありません。本記事では、永住権を持たず日本で就労されている方が住宅ローンを組む際にチェックされるポイント、準備の仕方、審査通過率を高めるコツについて詳しくご紹介します。

まず押さえておきたいのは、「購入できること」と「融資が受けられること」は別問題だという点です。外国籍の方が日本の不動産を購入すること自体に国籍による制限はなく、たとえ台湾に居住したままでも購入は可能です。しかし日本の住宅ローンを借りられるかどうかは、また別のハードルになります。「日本で働いていて収入も悪くないから大丈夫だろう」と思っていたら、住宅ローンの審査で引っかかってしまうケースは少なくありません。しかも原因は収入ではなく、次に挙げるような細かな条件であることが多いのです。

📌 まずよくある誤解を解いておきます。永住権がないとフラット35は基本的に利用できません

低金利で知られる「フラット35」をご存じの方も多いと思いますが、住宅金融支援機構の規定により、外国籍の方がフラット35を申し込む場合、原則として「永住者」または「特別永住者」であることが条件となります。永住権のない在留資格では基本的に利用できません。そのため、永住権をお持ちでない方が中心的に検討すべきは、各銀行が独自に用意している「外国人向け住宅ローン商品」であり、フラット35ではありません。
出典:住宅金融支援機構 フラット35公式FAQ(jhffaq.jp)

では銀行は実際に何を見ているのでしょうか。永住権のない外国籍の方の審査では、日本人よりも慎重に判断される傾向があり、重視されるのは大きく分けて「日本に安定して滞在し続けられるか」「安定した収入があるか」「これまでの返済実績はどうか」という点です。よくある審査項目を表にまとめました。

審査項目銀行が主に見ているポイント永住権がない方が特に注意すべき点
在留資格種類と安定度就労ビザでも融資対象になり得るが「在留の継続性」がより重視される
在留期限・更新状況残存期間、更新履歴期限が短い、更新履歴が不安定だと懸念材料になる
勤続年数同一企業での在籍年数転職直後は最も審査で引っかかりやすい
年収安定しており、かつ認定可能な収入か海外での収入は十分に認定されないことが多い
雇用形態正社員/契約社員/自営業契約社員や自営業はより多くの所得証明が必要
勤務先の規模安定性と規模小規模企業は追加資料の提出を求められる場合がある
頭金頭金の割合割合が高いほど有利。永住権がない場合は特に重要
信用情報CIC/JICC/KSC来日直後の方は「情報が薄い」ケースが多い
既存の負債カードローン、自動車ローン、分割払いなど返済負担率を圧迫する要因になる

① 在留資格の種類が非常に重要です。おおまかには、永住者>配偶者(日本人・永住者の配偶者等)>高度専門職・経営管理・就労ビザの順で、銀行が見る「安定度」は高くなる傾向があります。永住権がないから融資が受けられないわけではなく、銀行は「日本に居続ける継続性」をより注視するということです。

② 在留期限と更新履歴。残りの在留期間が短い、あるいは更新履歴が不安定だと、銀行は懸念を抱きます。③ 勤続年数。実務上、最も見落とされがちでありながら最も引っかかりやすい項目です。収入は十分でも「転職して間もない」という理由で追加書類の提出や頭金の増額を求められるお客様は少なくありません。

④ 年収。銀行が求めるのは「安定しており、かつ認定可能な」収入です。ここで重要なのが、海外での収入は十分に認定されないことが多いという点です。銀行の多くは、日本国内での収入で源泉徴収票により裏付けられるものを重視します。⑤ 雇用形態。正社員が最も安定していると見なされます。契約社員、派遣社員、自営業の場合は、より長期間の所得証明や決算書が必要となり、審査もより厳格になります。

⑥ 勤務先企業の規模と安定性。上場企業、大手企業、公務員といった属性は有利に働きやすい傾向があります。スタートアップや小規模企業だから不可というわけではありませんが、追加資料を求められる場合があります。⑦ 頭金の割合。頭金の割合が高いほど銀行側のリスクは下がり、審査通過率も高まる傾向にあります。これは永住権をお持ちでない方にとって特に重要なポイントです(実務上よく見られる割合については後述します)。

📌 ⑧ 日本の信用情報はどのように蓄積されるのか

日本には3つの主要な信用情報機関があります。CIC(クレジットカード・分割払いが中心)、JICC(消費者金融が中心)、全国銀行個人信用情報センター(KSC、全国銀行協会が運営。銀行融資や官報情報を扱う)です。この3機関はCRIN/IDEAという仕組みを通じて延滞や債務情報を相互に照会しています。
来日して1〜2年程度の方は「信用情報が薄い」ケースがよくあります。これは延滞などの問題があるわけではなく、単に記録がほとんど存在しないために銀行側が判断しづらく、結果として頭金の増額を求められることがあるという意味です。
出典:CIC、JICC、全国銀行協会(全銀協)KSC 公式説明

⑨ 既存のカードローン、自動車ローン、分割払い、クレジットカードのリボ払いなどは、すべて「返済負担率」を圧迫します。銀行が計算するのは「すべての借入の年間返済額 ÷ 年収」であり、住宅ローンはその一部にすぎません。そのため申し込み前に、完済できる小口の負債は整理し、クレジットカードの利用枠も必要以上に広げないようにしておくことは、非常に実務的な対策です。

配偶者が日本人または永住者であるかどうかでも大きく変わります。実務上、配偶者が日本人または永住者である場合、選択できる銀行や商品の幅が広がり、条件も比較的柔軟になる傾向があります(配偶者を連帯債務者や連帯保証人とできる場合もあります)。該当する方は、選択肢が広がりますので、優先的に検討する価値があります。

では、どのような方が審査に通りやすく、どのような方が難しいのでしょうか。あくまで「傾向」であり絶対的な基準ではありませんが、対照表でイメージをつかんでいただければと思います。

✅ 比較的通りやすい

・正社員で在籍が安定している
・大手企業または上場企業に勤務
・頭金が3割程度ある
・日本国内での信用実績がある
・配偶者が日本人または永住者
・大きな既存負債がない

⚠️ 比較的難しい

・転職直後で在籍期間が短い
・契約社員/派遣社員/自営業を始めたばかり
・頭金が少ない
・来日直後で信用情報が薄い
・収入の大半が海外にあり認定が難しい
・リボ払いや自動車ローンなど負債が多い

💡 周周(シュウ)の現場からの気づき

「年収が足りない」よりも、実際に現場でよく見かけるのは次のようなケースです。
・勤続年数が短い、転職したばかり
・永住権をまだ取得していない
・日本国内の信用情報が薄い
・頭金の準備が不十分
・海外収入が十分に認定されない
特に来日1〜2年のお客様は、収入が悪くなくても信用情報が不足しているために頭金の増額を求められることがあります。

頭金について、実務でよく見られる数字を共有します。私が担当してきた外国籍のお客様では、頭金は2割から3割5分(20%/30%/35%)の間に収まることが多いです。永住権をお持ちでない方の多くは、まず3割(約30%)程度の資金を準備してから物件探しを始めており、審査通過や価格交渉の場面でも余裕を持てる傾向にあります。あくまで「実務上よく見られる水準」であり銀行が保証するものではなく、実際にいくら必要かは銀行や個別の状況によって異なります。

「永住権がなくても申し込める」ことを公に明示している商品にはどのようなものがあるのでしょうか。以下は各金融機関が公式に案内している外国人向け・永住権不問の住宅ローン商品の一例です(詳細な数値は各行の最新公表内容および個別審査によります)。

金融機関公表されている条件・特徴出典
スルガ銀行 Dream-J 住宅ローン永住権がなくても申込可能。年収約400万円以上、勤続1年以上が目安。原則保証人不要。永住権取得後は金利が引き下げられる場合があるスルガ銀行公式(商品概要 2025年7月)
SMBC信託銀行 PRESTIA在留資格があれば申込可能(短期滞在を除く)。前年年収約1,000万円以上が目安。対象エリアに限定ありSMBC信託銀行 公式FAQ
東京スター銀行永住権のない外国籍の方向けの住宅ローン商品を用意東京スター銀行公式
イオン銀行「住宅ローン(永住権不要)」商品を用意イオン銀行 商品概要(2026年6月)

✅ 周周(シュウ)が実務で接点を持った銀行

これまで外国籍のお客様の住宅ローンをサポートする中で、実際に取引実績があるのは、PRESTIA、三井住友銀行、みずほ銀行、横浜銀行、SBI新生銀行、および台湾銀行東京支店、中国信託商業銀行東京支店などです。
ご注意いただきたいのは、これはあくまで「実際の取引実績」であり、すべての銀行に永住権不要の商品があるとは限らず、これらの銀行であれば必ず融資が受けられるという意味でもないという点です。金融機関ごとに審査基準は異なり、同じ条件でも結果が異なる場合があります。実際に申し込めるか、どのような条件になるかは、各銀行の当時の規定と個別審査によります。

1行に断られたからといって、すべての銀行がダメというわけではありません。各銀行によって「対象とする顧客層」や「重視する審査ポイント」は異なります。企業規模を重視する銀行もあれば、勤続年数を重視する銀行、永住権のない方に比較的寛容な銀行もあります。そのため、最初の1行で断られても、それは単に「相性が合わなかった」だけというケースが多く、別の銀行に切り替えたり、資料を補強して再申請したりすることで、結果が大きく変わることも珍しくありません。

📂 2つの実例(匿名化済み)

事例A:あるお客様は最初に申し込んだ銀行で、永住権が未取得であることを理由に断られましたが、その後申込先の銀行を変更し、収入証明を補足したことで無事に融資承認を取得できました。
事例B:あるお客様は「年収さえ十分であれば融資は受けられる」と考えていましたが、転職して間もなかったために追加の在職証明を求められ、結果として数か月申し込みを遅らせてから再申請し、無事に通過しました。
この2つの事例が示しているのは、永住権のない方の住宅ローンにおいては、「銀行選び」「資料の補強」「タイミングの見極め」が、単純な収入の多寡以上に重要になるケースが多いということです。

補足として、経営管理ビザと就労ビザでは審査の視点が異なります。私がこれまで担当してきた案件では、就労ビザの方は収入源が明確なため、銀行にとって評価がしやすい傾向にあります。一方、経営管理ビザの方の場合、銀行は会社の経営状況、決算書の内容、会社の設立年数、法人収入の安定性なども合わせて確認します。そのため、年収が同程度であっても、審査の視点や準備すべき資料は異なってきます。

📋 事前審査で一般的に必要となる書類

・在留カード(表裏両面)
・パスポート
・源泉徴収票/直近1〜3年分の所得証明
・在職証明書または雇用契約書
・頭金に充てる預金残高証明書
・既存のローン・クレジットカード枠に関する情報
・購入予定物件の資料(物件概要、価格)
※自営業や会社経営者の方は、別途決算書や確定申告書などが必要です。実際の必要書類は各銀行の規定によります。

🗺 永住権のない外国籍の方の住宅ローンの大まかな流れ

1 相談・条件確認 → 2 適した銀行の選定 → 3 事前審査 → 4 本申込・書類提出 → 5 本審査 → 6 契約締結・重要事項説明 → 7 残代金決済・引き渡し。
永住権のない方にとって重要なのは、2番目の「銀行選び」と3番目の「事前審査」の段階で、通るかどうか、いくら借りられるかをあらかじめ把握しておくことです。

最後に、審査通過率を高めるためにできることをご紹介します。①小口の負債は先に完済し、クレジットカードの利用枠を広げすぎない。②頭金はできる限り3割程度を目安に準備する。③在職状況を安定させ、申込前後で転職しない。④収入は日本国内で裏付けが取れる形で提示する。⑤自分に合った銀行を選ぶ(これが最も効率的なステップです)。⑥必要書類は一度でまとめて提出し、銀行を待たせない。

📝 まとめ

・永住権がなくても融資を受けられる可能性はあるが、あくまで個別案件・各銀行の審査次第であり保証ではない。
・永住権がない場合、基本的にフラット35は利用できず、各銀行の外国人向け商品が中心となる。
・最も引っかかりやすいのは収入ではなく、勤続年数、転職直後であること、信用情報の薄さ、頭金不足、海外収入の認定の難しさ。
・実務上、永住権のない方はあらかじめ約3割の頭金を準備するケースが多い。
・1行に断られても全行がダメというわけではなく、銀行選び・資料の補強・タイミングの見極めが鍵となる。

この記事はこんな方におすすめです。
・日本で働いていて永住権はまだないが、自己居住用に住宅購入を検討している方
・来日1〜2年で、今の状況で融資を受けられるか知りたい方
・収入は悪くないのに銀行から断られ、原因を知りたい方
・就労ビザまたは経営管理ビザをお持ちで、融資の可能性を確認したい方

この記事を読んだ後、次にできること。
・ご自身の年収と頭金として準備できる金額を整理する
・在留カードと源泉徴収票を準備する
・まず住宅ローンの事前審査を行い、方向性を把握する
・気になる物件があれば、不動産会社に条件を確認してもらう

現在日本で就労されていて、ご自身の条件で融資が受けられるか、どのエリアが向いているか、気になる物件があるがリスクがないか確認したい、という場合は、資料を周周(シュウ)までお送りください。まずは方向性を整理させていただきます。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、法律、税務、融資、投資に関する助言を構成するものではありません。実際の条件は必ず政府機関、金融機関および関連する専門家の最新の説明をご確認ください。

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