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日本の住宅は地震にどう備える?耐震・制震・免震の違いを徹底解説

日本の住宅は地震にどう備える?耐震・制震・免震の違いを徹底解説

執筆者:周周2025-05-13
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「日本は地震が多いけれど、家は本当に大丈夫なの?」——これは海外のお客様からよくいただくご質問のひとつです。実は答えはその逆で、地震が多い国だからこそ、日本の建築における地震対策技術は世界でもトップクラスに磨き上げられてきました。今回は、日本の住宅がどのように地震に備えているのか、そして物件を選ぶ際にどこを見ればよいのかを、わかりやすくご紹介します。

大きな分岐点:1981年「新耐震基準」日本の建物における最も重要な地震対策の境界線は、1981年6月1日に施行された「新耐震基準」です。それ以前の基準は「旧耐震基準」と呼ばれ、震度5程度の地震で倒壊しないことを目標としていました。一方、新耐震基準ではより高い水準が求められ、震度6強から7程度の大地震でも倒壊しないことを目指しています。新旧の判断基準となるのは竣工日ではなく「建築確認日」です。そのため、中古物件を購入する際にまず確認すべきなのは、新耐震基準・旧耐震基準のどちらに該当するかという点です。

データが語る:新しいほど本当に地震に強いこれは言葉だけではありません。2016年の熊本地震で、被害の大きかった益城町の調査によると、旧耐震の木造住宅の倒壊率は約28%、新耐震では約7〜9%、2000年基準の住宅ではわずか約2%でした。新しく、最新基準に沿った建物ほど、安全性の差は非常に明確です。

2000年基準:木造がさらに強化1981年の線に加え、木造住宅は2000年にもう一段強化されました——地盤調査、接合部の金属連結、耐力壁のバランス配置が求められます。木造の戸建てを見る場合は、「新耐震」に加えて2000年以降の基準かどうかも確認するとより安心です。

3つの地震対策:耐震・制震・免震日本の住宅における地震対策は、主に次の3種類に分けられます。物件情報でもよく目にする言葉なので、それぞれの違いを押さえておきましょう。

方式仕組み揺れの感じ方コスト
耐震構造自体を強化し、地震の力に正面から耐える比較的大きく、高層階ほど揺れやすい最も低い
制震ダンパー(制震装置)で揺れのエネルギーを吸収する中程度で、建物へのダメージも軽減される中程度
免震建物と地盤の間に装置を設置し、地震の力そのものを伝えにくくする最も小さく、家具の転倒なども起こりにくい最も高い

ひと言で:耐震は「耐える」、制震は「吸収」、免震は「絶つ」耐震は最も一般的で安価ですが、地震の力が建物に直接伝わります。制震はダンパーで揺れのエネルギーを吸収し、免震は建物と地面を絶縁して揺れそのものを伝えにくくします。コストは耐震<制震<免震の順で上がります。

木造住宅に設置された制震ダンパー

木造住宅内の制震ダンパー(赤い筒状)。地震時に内部の油圧で揺れのエネルギーを吸収し、建物の変形を抑えます。

制震ダンパーの内部構造

制震ダンパーの内部構造。ピストン・バネ・作動油で、地震の揺れのエネルギーを熱に変えて逃がします。

建物だけでなく、地盤も重要同じ設計でも、硬い地盤と軟らかい地盤では地震時の挙動が大きく変わることがあります。湾岸の埋立地などでは、地盤や液状化のリスクもあわせて確認しましょう。ハザードマップの地盤・液状化の図層が参考になります。

✅ 「地震に強い」物件を選ぶチェックリスト

□ 新耐震/2000年基準か(「建築確認日」で判断、1981年6月以降)
□ 構造は耐震・制震・免震のどれか
□ 木造戸建てなら2000年基準か
□ 地盤・液状化リスク(ハザードマップ)
□ 中古なら管理・修繕の状況

旧耐震の家は買えない?そうとは限りません。ここが多くの人に知られていない点ですが、1981年以前の旧耐震の家でも、耐震診断や耐震補強を行えば安全性を高められますし、条件により補助金が使える自治体もあります。ただし融資期間や住宅ローン控除に影響する場合があるため、購入前に確認が必要です。

新築は「耐震等級」で比較できる新築でより正確に比較したい場合は「耐震等級」(1〜3)が参考になります。等級が高いほど強く、等級3は消防署や警察署など防災拠点レベルです。ただし等級だけでなく、地盤や施工品質も含めて総合的に見ることが大切です。

タワーマンションで注意する点高層タワーは制震・免震を採用し、全体の耐震設計も厳格で主要構造は信頼できます。ただし、長周期地震動による上層階の大きな揺れや、停電時のエレベーター停止・断水などの生活面のリスクは知っておきましょう。

地震保険も忘れずに日本の地震保険は単独では加入できず、火災保険に付帯します。保険金額は火災保険金額の一定範囲で、全額は補償されません。地震リスクの高い日本では、付帯を検討する価値があります。実際の補償内容は各保険会社にご確認ください。

安心できる事実2011年の東日本大震災でも、多くの高層・免震建築は強い揺れの中で概ね機能を保ちました。適切な基準と構造を選べば、日本の家は世界でもトップクラスに地震に強いといえます。

💡 周周からのアドバイス

耐震性は「構造の安全」の一部で、絶対に壊れない家はありません。ただ基準と構造を正しく選べばリスクは大きく下げられます。気になる物件は、建築確認日・構造・地盤まで周周が一緒に確認し、中国語でご説明します。

出典:建築基準法施行令改正(新耐震基準、1981年6月施行)、国土交通省・建築研究所(2016年熊本地震における建物被害分析)、日本建築防災協会。建物の構造や地盤の状況は物件ごとに異なりますので、詳細は建築構造の専門家による耐震診断および最新の公的情報をご確認ください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資、保険、融資、構造上の安全性を保証するものではありません。建物の構造・耐震性・地盤の状況につきましては、建築士・構造設計の専門家および宅地建物取引士にご確認ください。

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