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日本の収益物件はどう選ぶ?一棟マンション vs 区分マンション、外国人投資家向け比較

日本の収益物件はどう選ぶ?一棟マンション vs 区分マンション、外国人投資家向け比較

執筆者:周周2026-07-01
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最近よくいただくご相談が「日本で収益物件を持ちたいのですが、一棟アパートを買うべきか、区分マンションを一戸買うべきか」というものです。この二つはまったく違うゲームのルールで動いています。必要な資金規模、融資の受け方、修繕の責任、将来売却するときの難易度まで異なるため、今回はよくある比較ポイントを整理してご紹介します。

まずは相場から健美家/LIFULLの2025年10月の市場レポートによると、全国の「一棟アパート」の平均成約価格は約8,859万円、表面利回りは約8.00%。「一棟マンション」(RC造中大規模)は平均約1億9,050万円、利回り約7.48%でした。一方「区分マンション」は全国平均で年間約2,388万円(前年比15.47%増、2008年の統計開始以来の最高値)、首都圏平均は約2,793万円。東京23区内・40㎡以下の小規模な区分マンションは2024年時点で平均約2,254万円(都心6区では約2,795万円、利回りは2017年の6.07%から2024年には4.50%まで低下)。日本不動産研究所(公的機関)の2025年10月調査でも、東京城南エリアの区分マンションの期待利回りは約3.7%とされており、ここ数年は区分マンションの価格上昇と利回り圧縮を実感されている投資家の方が多いのではないでしょうか。

融資について一棟物件は総額が大きい分、自己資金のハードルも高くなりがちで、日本非居住の外国人にとっては融資を受けるのが一段と難しくなります。個人名義ではなく法人(会社)スキームを求められるケースも少なくありません。東京スター銀行の「東京招福星」のように、マンション・一棟・戸建て・商業ビルまで幅広くカバーし、2025年4月からは対象を台湾居住者から香港ID保有者にも拡大した商品もありますが、これはあくまで個別銀行の商品事例であり、実際にどの程度借りられるか、金利がどうなるかは銀行ごと・案件ごとの審査結果次第です。一つの銀行の条件を市場全体の相場として捉えないようご注意ください。

減価償却と税務「築古の木造一棟」が選ばれる理由の一つがこれです。国税庁の規定では、木造建物の法定耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造(RC/SRC)は47年。法定耐用年数を超えた中古資産には簡便法が適用でき、残存耐用年数を法定年数の20%(最低2年)まで圧縮できます。つまり、すでに耐用年数を満了した木造一棟であれば、最短約4年で減価償却が完了することになり、RC造よりはるかに速いペースです。これが「築古木造一棟」が節税策として注目される理由です。ただし2021年(令和3年)の税制改正で「個人が保有する海外(日本国外)の中古建物」の減価償却による損益通算に制限が設けられた点にはご注意ください。このルールは日本国内の不動産購入とは無関係で、国内物件は現時点(令和8年度税制改正大綱まで)でも通常通り木造・RC造の減価償却が適用されます。とはいえ実際の税務プランニングは個々の状況によって異なりますので、必ず税理士にご自身の状況を確認いただくことをおすすめします。

空室リスク区分マンションを3戸保有していて1戸空室になれば収入は33%減りますが、20戸の一棟物件であれば1戸空室でも影響は5%に留まります——これは不動産業界が「一棟物件はリスクが分散される」ことを説明する際によく使われる例えで、ロジックとしては妥当ですが、実際の稼働率は立地や物件そのものに左右されます。

修繕の責任区分マンションでは「管理組合」が「修繕積立金」を一括で徴収し、区分所有者全員で費用と意思決定(多数決)を分担します。一棟物件にはこうした分担の仕組みが一切なく、修繕の金額もタイミングもすべてオーナー自身が負担することになります。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(2024年6月更新)でも、区分所有における制度的な費用分担の仕組みと、一棟保有との違いが裏付けられています。

将来の売却区分マンションは自己居住用の買い手と投資家の両方が購入対象になるため買い手層が広く、比較的売りやすい傾向があります。一棟物件は総額が大きいため、まとまった資金を持つ投資家や法人にほぼ限られ、買い手層はかなり狭くなります。業界の経験則(公式統計ではありません)としては、一棟アパートの売却期間は平均6~12ヶ月(東京23区で4~8ヶ月、地方都市では12~18ヶ月程度)、区分マンションは3~6ヶ月程度とされ、総額が高いほど売却は難しくなる傾向があります。

💡 まとめると

資金に限りがあり、小さく始めたい・将来の売却もしやすくしたい方 → 区分マンションが入門として向いています。資金に余裕があり、一棟物件の減価償却による節税を活用したい・修繕の意思決定も自分で担いたい方 → 一棟物件も検討の価値があります。どちらが優れているという絶対的な答えはなく、ご自身の資金規模と、どれだけ管理に手間をかけられるかを整理することが大切です。

💡 周周からのアドバイス

融資の割合や金利は個別の案件・銀行の審査結果によって異なります。ネット上の数字をそのままご自身のケースに当てはめないようご注意ください。減価償却による節税についても、必ず税理士にご自身の状況を確認のうえ進めてください。ご自身の資金状況にどちらが合うか知りたい方は、お気軽にLINEでご相談ください。

出典:健美家/LIFULL不動産投資マーケットレポート(2025年)、日本不動産研究所 第53回不動産投資家調査(2025年10月)、国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」および簡便法(国税庁No.5404)、財務省 令和8年度税制改正大綱(2025年12月)、国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(2024年6月更新)。

本記事は一般的な情報整理を目的としたものであり、投資・税務・融資に関する助言ではありません。実際の融資割合、金利、税額、利回りについては各金融機関、税理士、宅地建物取引士に個別にご確認ください。

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