周周・日本の不動産LINEで相談する
← ホームに戻る

ホーム › 生活情報

生活情報

地震が起きたらどう動く?日本の防災訓練と、住み始める前に整えておきたいこと

執筆者:周周2026-08-31
f シェアThreadsでシェア𝕏 でポスト🔗 リンクをコピー

「日本は地震が多いと聞きますが、実際に住むとなると大丈夫でしょうか」。内見に同行させていただくと、ほぼ必ずと言っていいほど頂戴するご質問です。確率の話をするよりも、備えの話をしたほうが実際にお役に立てると考えていますので、この記事ではその具体的な中身をご紹介します。

日本で暮らしていると、地震のときの日本人の反応が独特であることに気づかれると思います。恐くないのではなく、動作が身体に染み込んでいるのです。以下、その中身と、混同されやすい用語の整理をあわせてお伝えします。

一、なぜ日本人は地震のとき慌てないのか

小学校から訓練を重ねているためです。日本の小中学校では毎年避難訓練が行われ、児童は防災頭巾をかぶり、決められた経路で校庭に集合します。さらに「引き渡し訓練」といって、災害時に保護者が学校へ子どもを迎えに行く手順——誰が引き取れるのか、本人確認をどう行うのか、迎えが来られない子どもは誰が預かるのか——を実際に通しで確認する演習もあります。

お子様が日本の学校に通われる場合、入学後まもなくこうした案内が届きますが、これは通常のことですのでご安心ください。逆に言えば、訓練を受けていない大人こそ、事前に知識で補っておく必要があるということでもあります。

二、揺れている最中は、まず身を守ることを最優先に

最初に行うべきは頭部を守り、丈夫な机の下に入って脚をしっかり持つことです。机がなければ座布団やかばんで頭と首を覆い、窓や本棚など倒れてくるものから離れます。強い揺れは数十秒程度であることが多く、その数十秒に外へ飛び出す行動はかえって危険です。階段、玄関、外壁からの落下物は負傷の多い場面です。

地震時の三つの動作:まず低く、頭を守り、動かない

学校でも職場でも教えられる三つの動作。「まず低く」「頭を守り」「動かない」。揺れている数十秒は、この三つができていれば十分です。

海外の方が反射的に取りがちな行動のうち、現在の日本では推奨されていないものが二つあります。一つは「すぐにガスを止めに行く」こと。現在の家庭用ガスメーターの多くは感震自動遮断機能を備えており、一定の震度で自動的に遮断されますので、揺れが収まってから確認すれば十分です。もう一つは「閉じ込められないよう急いで扉を開ける」こと。揺れている最中の移動は危険が伴いますので、収まってから避難経路を確保してください。また、揺れが収まった後もエレベーターは使用しないでください。

三、「避難場所」と「避難所」はまったく別のものです

この二つの用語は混同されやすいため、ここで整理しておきます。

「一時集合場所」は、町会や自治会ごとに定められた一時的な集合地点で、まずここで合流して状況を確認します。「広域避難場所」は延焼火災の際に避難する大規模なオープンスペースで、公園、緑地、大学のキャンパスなどが指定されます。重要なのは、これはあくまで空地であり、建物の中を使用することはできないという点です。これに対して「避難所」は、住まいを失った方が一定期間生活する場所で、東京都内の各区では区立の小中学校が指定されているのが一般的です。

もう一点、より大切な考え方があります。ご自宅の建物が無事で、ライフラインも持ちこたえているのであれば、現在推奨されているのは「在宅避難」、つまり自宅にとどまるという選択です。避難所の収容力には限りがあり、ご自宅で過ごせることが最も安心でもあります。だからこそ、次の項目が重要になります。

四、住まいで先に整える三つのこと:家具固定・備蓄・動線

まず家具です。東京消防庁は近年の地震被害調査において、負傷者のうち三割から五割の方が屋内の家具類の転倒・落下・移動によって負傷していると示しています。この数字を踏まえると、家具を壁に固定することの重要性が理解いただけると思います。最も確実な方法はL字金具をねじで壁に固定することです。賃貸などで壁に穴を開けられない場合は、突っ張り棒と滑り止めマット、転倒防止シートを組み合わせることで効果を高められます。

地震でのけがの原因:室内の家具が占める割合

3〜5割0%25%50%75%100%負傷者のうち、家具の転倒・落下・移動が原因の割合

※ 東京消防庁の近年の地震災害調査より。実際の割合は災害規模や地域により異なり、リスクの規模感を把握するための数値です。

次に備蓄です。東京都は、まず「最低三日分」を目標とし、物流の停止や復旧の長期化を想定して「一週間分」の備蓄に努めるよう案内しています。水の目安は一人一日三リットル、一週間では一人21リットルとなります。あわせてカセットこんろ一台とボンベ、常備薬の準備も推奨されています。日本で広く勧められているのは「日常備蓄」という考え方で、普段使うものを少し多めに買い、使いながら補充していく方法です。

水の備蓄はどれくらい必要か(1人1日3リットル)

06121824最低の目安:3日分9 L推奨の目安:1週間分21 L1人あたりの飲料水(リットル)

※ 東京都防災「日常備蓄」より。まず最低3日分、物流の停止や復旧の長期化を考慮し1週間分を目標に。4人家族の1週間分は約84リットルです。

最後に動線です。玄関までの通路に物を置かないこと、靴箱の近くに歩きやすい靴と懐中電灯を置いておくこと。停電した夜間には、この二つが大きな差になります。

五、緊急地震速報が有効になっているかご確認ください

日本の携帯電話は初期設定で緊急地震速報を受信できるようになっていることがほとんどですが、警報音が大きいという理由で、あるいは契約時に何気なく設定を切ってしまい、受信できていない方を実際にお見かけします。お住まいになって最初の一週間のうちに、必ず一度ご確認ください。

あわせておすすめしたいのが、観光庁監修のアプリ「Safety tips」です。無料で、日本語・英語・中国語(繁体字・簡体字)をはじめとする多言語に対応しており、緊急地震速報や津波警報、気象特別警報などをプッシュ通知で受け取れます。避難行動のフローチャートやコミュニケーションカードも収録されていますので、日本語の警報にまだ慣れていない方に適しています。

六、身分証や重要書類は、持ち出せる場所にまとめて

在留カードは法律上つねに携帯することとされていますので、あらためて準備するものではありません。別途まとめておきたいのは、パスポート、印鑑と印鑑証明、健康保険証や保険証券の写し、そして少額の現金です。停電時にはカードや電子決済が使えないことがありますので、小額紙幣と小銭を含めておくことをおすすめします。

すでに住まいをご購入されている場合は、登記識別情報(いわゆる権利証)と売買契約書をスキャンしてクラウドに保管し、原本は耐火・防水の場所に置いておくと安心です。これらを紛失しても所有権を失うわけではありませんが、再発行の手続きは相当に煩雑です。

七、実は、購入の段階で済ませておける確認があります

防災は住み始めてから考えることではなく、内見の段階で多くのリスクを避けられます。私がお客様とご一緒に確認しているのは三点です。1981年6月以降の新耐震基準の建物かどうか、地盤と浸水のリスクはどうか、建物がどの制震・免震方式を採用しているか。

この三点については、当サイトに詳しくまとめた記事がございますので、あわせてご覧ください。日本の耐震基準から見る建物の安全性ハザードマップの調べ方耐震・制震・免震の違い

八、最後に

地震そのものは予測できませんが、どこまで備えるかはご自身で決められることです。家具を固定し、備蓄を用意し、警報を有効にし、書類をまとめる。この四つは週末のうちに終えられます。

物件をご検討中でしたら、その建物の耐震基準、地盤、浸水リスクを事前にお調べします。LINEより物件情報をお送りください。内見前に把握しているかどうかで、判断の質は大きく変わります(実際の条件は重要事項説明書をご確認ください。耐震・地盤に関する専門的な判断は建築士、司法書士および宅地建物取引士の説明によります)。

出典:東京消防庁「地震から命を守る家具転倒対策」(近年の地震被害調査。負傷者の三割から五割が家具類の転倒・落下・移動によるもの)、東京都防災ホームページ「日常備蓄」および備蓄関連ページ(最低三日分、一週間分を目標/一人一日三リットル)、東京都防災ホームページ「避難所及び避難場所」ならびに東京都震災対策条例(広域避難場所の指定)、観光庁監修アプリ「Safety tips」の案内。いずれも2026年8月時点の情報です。実際には各官公庁およびお住まいの自治体の最新の公表内容をご確認ください。

この記事はお役に立ちましたか?ご質問はお気軽にどうぞ
気になる物件があれば、そのまま周周までお送りください。
LINEで相談する

関連記事

→ 台湾運転免許証から日本の運転免許証への切替方法 2026年最新版→ 東京で住宅を購入・引っ越した後、電気・ガス・水道はどう開通する?入居前のチェックリスト→ 東京の学区と住まい:文京区「3S1K」はなぜ選ばれ続けるのか

← 周周のほかの記事を見る